セラミック塗装は本当に他よりも優れている?
セラミック塗装といえば、セラミックを配合した塗料を使用した外壁塗装のことで、メリットも多いのでおすすめする塗装業者が増えているようです。
新しいものに興味がある方も、「セラミック」という名前だけで塗料を選んでしまうことのないように内容をよく確認する必要があるでしょう。
また、セラミック塗装は、通常の外壁塗装工事よりも施工価格がアップしますので、施工後のメンテナンスや費用対効果などもしっかりと検討するようにしましょう。
ここでは、セラミック塗装で使う塗料やセラミック塗装についての正しい情報についてご紹介しています。
セラミック塗料を簡単に説明すると?
「セラミック塗装」や「セラミック塗料」という名前を見ただけで、分別なく高性能・高機能の塗料であると勘違いする方が多いので、初めての塗装業者や悪徳業者などに騙されないようにしてください。
実際に高性能な塗料であっても、使い方や塗装する素材を間違えると、無駄になってしまうことがあるからです。
必要以上に高性能・高機能な塗料で塗装する必要はなく、お住まいの環境や塗装する素材の状態などに対応した塗料を選択して塗装しなければ、その効果が十分に発揮できないことがあるからです。
セラミックは、陶磁器の焼き物と同じもので、天然素材でいえば、石や砂、岩などもセラミックの仲間に入ってしまいます。
瓦や陶磁器は、粘土を焼き固めて作っています。
セラミックを原料にして合成樹脂に混ぜた塗料がセラミック塗料ですが、セラミックは石や砂や細かな微粒子になっていますので、配合されている割合は各塗料によって異なり、成分の違いや配合割合の違いがセラミックを使った塗料の特徴を分ける要因になっています。
多くの外壁用の合成樹脂塗料にセラミックを混ぜると、デザイン性に優れた塗装ができるようになり、さらに断熱性能が高まるような効果もあります。
デザイン性に優れた塗装とは、具体的にいえば、天然石・砂岩などの他、多色石に仕上げられることで、立体感が出て見た目を重視した外壁塗装になるでしょう。
配合されている成分は、陶磁器と同じような石粒や微粒子のような状態のセラミックですので、耐候性や耐久性も大幅にアップします。
ベースとなっている塗料のグレードにも左右されますが、セラミック塗料は高級な塗料として分類されているので、耐用年数も20年以上となる製品が多くなっています。
一般的には、セラミック塗料といえば、、紫外線にも強く、塗装面が硬くて汚れにくいといった多くの優れた性質を持っています。
セラミック塗料に対する多くの誤解
シリコン系塗料が主流の現在の外壁塗装において、セラミック塗料に関する情報を詳しく知っている方はほとんどいないでしょう。
施工実績が豊富で、価格も手頃な塗料を選ぶことが多いので、初めての場合ほど、高級なセラミック塗料を選ぶ理由がないからです。
しかし、営業の現場では、高級なセラミック塗装を強力に勧めてくる悪徳業者も多いのが事実です。
外壁塗装や塗料に関する知識が全くないのに、塗装業者がオススメするからという理由だけで、セラミック塗料を安易に選ばないようにしてください。
セラミック塗料に対して誤解している人も多いので、契約前には正しい知識と理解が必要となるでしょう。
「セラミック塗料」といっても、セラミックそのものが原料となっているわけではありません。
多くのセラミック塗料が、通常の合成樹脂をベースとした塗料にセラミックの粉末が配合されているような製品となっているからです。
どのような塗料であっても、セラミックを配合することができますので、セラミックといった呼び方をしないで、無機塗料といった広く括りで捉える必要があるでしょう。
無機塗料といえば、フッ素塗料や光触媒塗料などと並ぶハイグレードに分類される塗料のことです。
セラミックそのものは大変寿命が長いという性質を持っていますが、塗料としての耐用年数の長さは塗料に含まれている合成樹脂が決定しているため、グレードによるところが大きくなってしまいます。
アクリルやウレタンがベースのセラミック塗料があったとしたら、耐候性や耐久性は元の塗料よりはアップしますが、ベースとなる塗料の寿命を大幅に延ばすことはできません。
残念ながら、100%セラミックだけの塗料はありませんので、セラミックの性質とセラミックを配合した塗料の性質が、全く同じようなものにはならないことを知っておいてください。
セラミック塗装にするとどうなる?外観や効果など
意匠性の高いデザインにも対応していますので、セラミック塗装にすると、明らかに見た目に立体感や重厚感が生まれ、通常の塗料で塗装した場合の外観との差が大きくなります。
施工後の外壁の表面を見ると大小さまざまなきれいな天然石や石粒が入っていることがよくわかります。
外壁面を塗装で重厚で豪華なイメージに仕上げたいときなどにも、石材調の塗料の代わりとしてセラミックを配合した塗料を使用する例もあります。
セラミック塗料による石材仕上げはそのままでは耐久性が低い場合もありますので、トップコートや仕上げ材をその表面から塗って、耐久性を高めています。
ただし、使用する塗料の数や塗装工程が増え、高級なセラミック塗料を使用しているため、施工価格は大幅にアップします。
AKIHIKO ICHIKAWA