出典：http://ig-kasugai.seesaa.net/article/411095734.html
外壁に何か問題がありませんか？10年以上外壁に何もメンテナンスを施していない場合は、外壁全体を見まわして見て、どこかに劣化症状を見かけることがあります。そのままにしていると、建物や人にもさまざまな悪影響をもたらします。そこで、外壁の劣化症状とその悪影響、有効な対策法について解説します。
外壁が劣化すると最後はどうなる？
外壁は建物の重要な部分ですが、屋根と同じように厳しい外の環境にさらされています。10～15年程度でいつの間にか劣化して、さまざまな劣化症状を見かけるようになります。
外壁材を守るのは、外壁塗装です。外壁とその塗装の塗膜は、紫外線や風雨などから建物をしっかりと保護しています。しかし、外壁材と塗料にも耐用年数があります。耐用年数を過ぎると、保護効果が失われ、直接紫外線や風雨にさらされ、水分や風が入りこんできます。
特に塗装の塗膜の保護機能がなくなると、建物内の経年劣化も早まります。外壁表面のひび割れ、塗膜の剥がれなどを見つけたら、補修や外壁塗装工事を行う時期に来ています。雨漏りが発生するようになったら、屋根ではなく外壁にも問題がある可能性が高く、雨漏りの原因を特定できる信頼できる点検業者に早めに相談するべきでしょう。
外壁の主な劣化症状と補修にかかる費用
外壁の塗装のツヤがなくなると、次第にチョーキング現象がみられるようになります。外壁の塗膜を手で触ってみて、粉状の物質が手につくようであれば、外壁塗装のタイミングが来ています。チョーキング現象は、塗膜劣化の初期症状ですが、塗装前には再度前の塗装の塗膜をキレイに洗い流し、再塗装を行う必要があります。
工場や幹線道路などが近いと、大気汚染によるゴミや埃が外壁表面を汚します。この場合は、高圧洗浄で外壁塗膜をキレイにすることで外壁の保護機能が復活します。ススのような黒い汚れは、排気筒や水廻りのある場所に発生しやすくなっています。高圧洗浄により汚れをキレイに落とした後、外壁塗装を行います。光触媒塗料やフッ素塗料などの機能性の高い塗料を使用します。
外壁のひび割れは、小さなヘアクラックに始まり、やがて大きなクラックに成長していきます。クラックが発生したら、エポキシ樹脂やコーキングを充填し、補修を行います。モルタル外壁なら弾性塗料を使うことで塗膜が伸び、クラックが予防できます。
湿気の多い箇所や北側の外壁では、苔やカビが繁殖しやすくなっています。苔やカビの菌は、繁殖力が強いので早めに落とさなければなりません。 場所により苔やカビが発生しやすいので、高圧洗浄が必要です。また、苔やカビに強い塗料を使用して外壁塗装メンテナンスを行うことで、予防対策になります。
外壁の塗膜の膨れや剥がれが見られると、外壁の保護機能が正常に働きません。一部箇所の補修も可能ですが、複数箇所に塗膜の膨れや剥がれが見られるようなら、外壁全体の塗装メンテナンスを推奨します。
サイディングなどの外壁材の隙間には、コーキングが充填されています。窓と外壁の間の隙間もコーキングを充填し、保護されています。コーキング部分も6～10年程度で劣化します。外壁塗装や外壁補修の際には、コーキングの再充填工事が行われることが多くなっています。
最後に外壁の補修工事の費用相場について確認します。
外壁のヒビ割れ補修の費用は、数万円～10万円前後です。シーリングの打ち替えや打ち増しは、足場設置やシーリング材の種類、目地部の長さなどにより異なりますが、最大30万円の予算を見込んでおいてください。
高圧洗浄作業は、塗装工事と同時に行うと、5万円以内に収まります。洗浄に伴い足場、養生、飛散防止ネットの設置などが必要となるので、高圧洗浄作業のみを行うと割高になってしまいます。
外壁からの雨漏りの補修工事は、建物内部の構造部分にまで被害が及んでいる場合、大規模なリフォームが必要です。100万円以上の費用がかかることもあり注意が必要です。
外壁塗装工事になると、住宅の規模や使用する塗料のグレードにより費用が大きく異なります。一般的な30坪のお住まいなら、外壁塗装の費用相場は、50～80万円となっています。
AKIHIKO ICHIKAWA