外壁塗装のおけるコーキング（シーリング）補修はとても重要です！
外壁材でサイディングボードやALCを使用している場合は、継ぎ目の目地にコーキング材（シーリング材）が使用されています。
コーキング材が劣化すると、外壁の内側だけではなく、建物全体の寿命にも影響するものですので必ず補修や交換工事が行われています。
一般的なコーキング材の寿命の目安は10年程度になっていますので、外壁材よりも早く劣化することを知っておきましょう。そして、補修やメンテナンスを忘れずに実施してください。
コーキング（シーリング）の役割を正しく理解
外壁材でサイディングやALCパネル、タイルなどを使って施工を行う時に、継ぎ目の目地に充填されている部材が、コーキング（シーリング）です。
コーキングやシーリングは同じような意味で使われていますので、どちらの言葉を使っても通じます。
しかし、名前よりもその役割や重要性などをよく確認してから、補修工事を依頼する業者に相談するようにしましょう。コーキング材は、ゴムのような柔らかい素材の樹脂でできています。
日本の四季は春夏秋冬と移り変わりが激しく、屋外も厳しい自然環境にさらされているため、耐用年数が短いコーキング材なら数年で柔軟性がなくなって硬化します。
外壁材は、屋外にあり、雨による濡れで湿気しますし、昼間や晴天時には乾燥しています。
このサイクルを何度も繰り返すと、外壁材が膨張と収縮を繰り返して、コーキング材が脆くなっていき、経年劣化が進行していきます。
適度な弾力性のあるコーキング材は、その動きや揺れに追従しながら、外壁材にかかるダメージや負荷を軽減する重要な役割を果たしています。
また、外壁材の目地の隙間から雨水が浸入しないようにしっかりとガードする役割もあります。
コーキング（シーリング）補修が必要な理由とは？
施工直後のコーキング材は、十分な弾力性があり正常に機能しています。
しかし、コーキング材の素材の寿命によっては、5～10年もたつと、劣化して硬くなっていき、肉痩せやひび割れや破断が発生し、外壁材を傷めたり、水が入り込んでしまったりします。
コーキング材のひび割れや破断を発見したら、すぐに補修するようにしましょう。
寿命がきていることを忘れてしまっていることがありますので、住宅の点検などでコーキング材の劣化症状を見つけたら、その時にコーキング補修をおすすめします。
ひび割れや破断以外では、肉やせや剥がれの症状なども代表的なコーキング材の劣化症状として覚えておきましょう。
肉やせは、コーキング材の弾力性が失われてきている証拠で、いつの間にか外壁材の間にわずかな隙間が生じていることが多く、見逃さないようにしてください。
サイディングボードとコーキング材のわずかな隙間からでも雨水が浸入することがあり、雨漏りの発生や建物内の腐食を進める原因になってしまいます。
このように、ひび割れ以外にも、コーキング材の剥がれや肉やせの状態が見つかった時も、早めの補修工事を行うことによって被害の拡大を防ぎます。
状況に応じた適切なコーキング（シーリング）の補修方法
外壁材のコーキングの補修方法は、「打ち替え」と「打ち増し」の2種類がありますので、基本的な事柄として覚えておきましょう。
既存のコーキング材を丁寧に取り除いて、新たに新しいコーキングを充填する補修方法が、打ち替えと呼ばれる補修方法です。
また、古いコーキングの上からさらにコーキングを重ねて打つ施工方法を打ち増しとしています。
コーキング材にも耐久年数がありますので、築後10年以上経過していて一度もコーキング材の補修を実施したことがないなら、迷うことなく打ち替え工事になり、古いコーキング材は必ず撤去してもらいましょう。
コーキング材は、古いコーキング材を残した打ち増しよりも、全て撤去してから新しいコーキング材に交換する打ち替えがおすすめです。
打ち増しでは、内部の状態を確認できないことや施工後に剥がれるなどのトラブルが起こることが多いからです。
一般的なコーキングの打ち替え工事は、7～15年ごとに一度行われ、外壁塗装と一緒に行うと、共通する作業が多いのでコスト削減につながります。
ちなみに、コーキングの打ち替え費用は、1メートルあたり900～1200円程度が目安となっています。
他に、既存コーキング材の撤去費用が1～3万円、足場の設置費用が15～20万円がかかります。
コーキング補修だけを行うと、2階部分の施工のために足場を使うことになり、足場の設置費用が余分にかかってしまうので、思わぬ高い出費になってしまいます。
予算に限りがある場合や効率的に作業するなら、外壁塗装と同時に行うと足場の設置作業は一回だけで済み、施工コストも抑えられます。
AKIHIKO ICHIKAWA