漆喰は建材の一つです。水酸化カルシウム・炭酸カルシウムが主成分でできています。日本では古くから、寺社や城郭・土蔵などにも使われてきました。民家では、瓦や石材の接着や目地の充填、外壁や室内に施工されています。
漆喰には自然素材の風合いと質感や、防カビ性、微多孔質な構造による吸放湿性など多くの優れた機能を備えています。漆喰を塗るのか漆喰にペンキを塗装するのか判断するところですが、今回は漆喰にペンキを塗装するについてご紹介します。
漆喰壁塗装の注意点
漆喰に塗装する際、もともと漆喰自体吸湿・放湿性があります。つまり漆喰壁が呼吸をしているということです。普通に塗装をするとペンキを吸ってしまい、1、2年で剥がれや塗装時に色ムラになってしまします。その為吸放湿性のある漆喰壁にシーラーを塗装し、吸放湿性を止めてから塗装をするのが一般的です。ですので、塗装工程が1つ又は2つ増えることになります。
また、漆喰は完全硬化するまで、何年も掛かります。ですので、確実に完全硬化したとは言い切れない部分があるのです。その為5年や7年などの塗装業者の出す塗装後の保証が出来ないこともあります。しっかりと下地調整をし、塗装を行えば漆喰壁にでも塗装は可能と言えます。下地の調整が出来ていないまま塗装することは避けましょう。
室内塗装の場合
室内をトスする場合はにおいが出る油性ではなく水性塗料を使います。水性のシーラーや上塗り塗料を使用します。同様に室内壁で使われています珪藻土なども同じです。
においや湿気などを呼吸する壁には注意が必要です。逆に、今ではペットなどがいるご家庭に、壁紙の上にローラーや刷毛で塗装ができる漆喰も出ています。漆喰のメリットを生かして塗装や漆喰を施工することをオススメします。
最近では、外壁材はサイディングが主流になっていて、漆喰をしっかりと塗れる左官屋は少なくなっています。漆喰は施工単価が高く施工期間が長いというデメリットがあるため、外壁材として漆喰を施工することは少なくなってきました。
しかし、湿度調節や抗菌作用もあり、カビやダニの繁殖を抑えるなどのメリットもたくさんありますので、漆喰壁を大事にしていっていただきたいです。