弾性が高くリーズナブルな価格の「ウレタン塗料」
シリコンやフッ素などの耐久性や機能性、グレードの高い塗料をおすすめすることが多くなっていますが、手頃な価格のウレタン塗料にも多くのメリットがあります。あえてウレタン塗料を選択したほうがいいケースもありますので、ウレタン塗料の特徴などについても見ていきましょう。
外壁塗装に向いているウレタン塗料
外壁用塗料の中でも使用実績の多い塗料が、ウレタン塗料です。主成分は、ウレタン系樹脂です。ウレタンは、柔軟性があり、塗装後の密着度が高いことから、外壁塗装用の塗料としてはぴったりの素材です。ツヤや光沢が美しく、ツヤありタイプを選ぶと高級感のある印象を与えます。
ウレタン塗料の特徴は、弾性が高いということが一番になるでしょう。柔らかく、伸縮性に優れています。ウレタン塗料は、塗料の中では柔らかさを特徴とし、外壁のひび割れにも追従し、塗膜にまでひび割れが広がりにくくなっています。塗料と外壁表面との密着度も高く剥がれにくくなっています。
ウレタン塗料の耐久性は6~10年と短く、5年程度で塗り替えメンテナンスを検討しなければなりません。汚れが付着しやすいですが、メンテナンスサイクルが短いので、汚れが目立つ頃には、再塗装を行います。塗装作業が容易で扱いやすいというのも、ウレタン塗料のメリットの一つです。
シリコン塗料と比較したウレタン塗料の特徴
ウレタン塗料の欠点といえば、耐久性がシリコン塗料に比べると劣ることです。新しい塗料は、耐久性や機能性の高さを売りにしていますので、昔よく使われていたウレタン塗料は、次第に使われなくなっていきます。
耐久性についてみると、ウレタン塗料は、6~7年が塗り替えのタイミングです。シリコン塗料は、10~13年までの耐用年数が増えてきていますので、倍の寿命があるシリコン塗料が選ばれるのも無理はないでしょう。
ひび割れに強いのは塗膜の柔軟性のあるウレタン塗料です。シリコン塗料は、ひび割れに弱いというデメリットがあります。塗料のグレードは、耐久性で決められているので、アクリル<ウレタン<シリコンの順番がついています。
シリコン塗料の単価も下がってきていますので、多くはシリコン塗料を選ぶことになりますが、ウレタン塗料は、使用場所を選びませんし、これまでの使用実績が豊富です。
ウレタン塗料は、光沢のある仕上がりによる高級感がよく、柔らかい樹脂によりひび割れを防ぎ、木材やフローリングなどの塗装には最適です。
ウレタン塗料の1平米あたりの単価は、1700~2200円です。外壁塗装工事費用なら、50~80万円前後の費用が目安となります。
代表的なウレタン塗料のメーカーと塗料名
ウレタン塗料を製造販売する塗料メーカーは、現在もたくさんあります。
日本ペイントなら、ファインウレタンU100。
エスケー化研なら、弾性クリーンマイルドウレタン。
関西ペイントなら、セラMレタン。
ロックペイントなら、ユメロック。
などが有名です。
環境に優しく、鉄部や木部にも塗装可能、シリコン樹脂も配合されたウレタン塗料も登場し、シリコン塗料と変わらない性能を持つウレタン塗料も多数登場しています。